目を覚めたら、貴方が隣にいる生活。

幸せだなぁ。なんて、ふとした瞬間に思う。
こんなに幸せでいいんだろうか。
そのうち罰が当たりそう。

貴方に言ったらきっと笑うんだろう。
それに…。

幸せすぎに罰当てるような神様は、あんまり信じたくない、かな?










目が覚めたら、やっぱり隣で眠っている貴方の顔。

いつになったら慣れるんだろう。なんだかちょっとビックリしてしまう自分が情けない。これがもう当たり前の日常だっていうのに。
じーっと寝顔を眺めて。綺麗な睫毛だな、なんて思いながら、体を起こして伸びをする。貴方はビクともせずに眠っているから、ちょっと芽生える悪戯心。気付かれないように、起こさないように、そっと頬に口付けた。
なんだか急に恥ずかしくなって、そのまま慌てて体を離してベッドから飛び起きて。もう一度伸びをして、私は台所に向かった。




冷蔵庫の中を見て、出来る朝食を大急ぎで考える。これも日常茶飯事。
だって、わかりきってる。貴方はいっつも、起きたら「おはよう」よりも先に「腹減った」。ぼさぼさの寝癖がついた髪で、ぼーっとした表情で、リビングに現れる。
きっと今日も変わらない、その日常のために、私は朝食を作り始める。


口をついて出た、最近流行りの歌。


何だったかな、この曲。どうにもタイトルが思い出せないまま、ぼんやり歌い続ける。最近ずーっと、聞き飽きるくらいに街の中でかかってる曲。いつも聞いてるうちに、ぜーんぶ覚えちゃったらしい。
優しい、恋の歌。
幸せな女の人の事を書いてる曲。私みたいだなー、なんて、ちょっと自惚れてみたりする。


時計を見たら、もうすぐ貴方が起きる時間。
ちょうどいい具合に朝食も作り終えたし。起きる前に会社に行く準備しとかないと。

洗面所で顔洗って。
歯を磨いて。
着替えて。
化粧して。

よし、準備完了。

…にしても、まだ貴方は起きてこない。なーんて、イライラするのもいつもの事、かな。

一人で朝食、食べてしまおうか。なんて、ちょっと思うんだけど、一人で食べたら、どんなに美味しい料理も美味しさが半減してしまうのはわかってる。だから待つんだ、貴方が起きてくるの。


ちくたくちくたく。

ちくたくちくたく。


がちゃ。


「…腹減った…」

いつもの言葉に、少し私は笑って。やっと起きたかー、なんて内心思いつつ、声をかける。

「オハヨ。おっそいよ、ご飯出来てるよー」
「おはよー…お、美味そー」



こうして始まる一日が、幸せ。あの歌と一緒。貴方といるって事が、私を幸せにしてくれるんだ。

あの恋歌のように。
私も永遠に貴方と幸せでいられると、いいな。















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